ギュスターヴ・モロー展
 来館日時:8/14
場所:Bunkamura






   館友になったので、タダです。入会に4000円も払って痛い出費だったけど…まあ後のことを考えれば元とれるし。  

 別にモローみたいな画家がそう好きというわけではありません。なんか少女趣味だし、やけにエロチックだし…

 とはいえ、全体としてなかなかバランスのとれた展示で、大作もあったし、内容的には面白かったので結構満足できました。

『エウロペ』↓

 

 エウロペ、誘拐されたわりには楽しそうですね。誘拐されて嬉しいみたいな感じがなんかちょっと男性中心的なような気がしますが、逃げるダフネなんかは女性の芸術家もわりと好んでいるモチーフなので、ギリシャの神々に心を奪われる娘たちというのは(政治的にも芸術的にも)複雑なエロティシズムを表現するのに適したモチーフなんでしょう。

『出現』↓

 

 踊るサロメの前にヨハネの生首が出現するというものなので、ワイルド愛好家の皆さんは是非見に行きましょう。解説にも書いてありましたが、ヨハネの表情がなんかとても変わっているんですね。面白い絵です。

『一角獣』↓

   

 一角獣は角があるということで陽物の象徴であると言われてますが、なんでも清らかな乙女にしかなつかないとか。この絵に描いてあるのはみんな清らかな乙女らしいですが、やっぱりえらくエロティックな絵です…でもこの右側の絵は本当はかなりでかい絵で、迫力があるんですよ。馬かわいいし。左側の女性のドレスなんかもかなり気合いが入ったもので、右側の全裸の女性と構図的にもうまく対比されています。ここにもいろんな象徴的意味がありそうですが、一体何なんでしょうねぇ…意味深長。

『ケンタウロスに運ばれる死せる詩人』と『旅する詩人』↓

  

 モローは詩人のテーマを好んでいたようで、サッフォーの身投げなんかも書いています(サッフォーが好きだったらしい)。この詩人もやけに中性的ですよね…女か男かよくわかりません。サッフォーと関係あるんでしょうか。

『聖セバスティアヌス』↓

 

 この聖セバスチャンは、遠景なのでそんなに生々しくありません。モローだったらもっとアップで生々しく矢が刺さっているところを書きそうだと思ったのですが、そうでもないみたいですね。ちなみに聖セバスチャンは典型的な同性愛の殉教画像だと言われています。それをネタにした映画もあるくらいで、昔から聖人にしてはエロティックだと思われていたようです。

 この他にも祭壇画のようにまとめて聖書の出来事を描いた絵とか、いろいろな絵があって興味深かったです。とくに一角獣の大作は見ていて飽きません。そんなに好きというわけではないのですが、意外に面白かったです。





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