真夏の夜の夢
鑑賞日時:5/2
場所:Space早稲田
野田秀樹が脚色した『真夏の夜の夢』です。だいぶ話は変わっていますが、結婚式とお祭り騒ぎという基本的な線はそのままで、そこにアリスやファウストをからませています。
Space早稲田はすごくちっちゃな地下室で、劇場ではなくイヴェントスペースみたいな感じです。そこに会社帰りのおじさんおばさんや学校帰りの学生がわざわざ2000円払って来るわけですが、客席と舞台が非常に近いので臨場感は結構あります。
そもそも普通の『真夏の夜の夢』さえあんまり見たことがないので詳しいことは言えないのですが、けっこう面白かったです。最初は急にミュージカルになったりして話についていくのが大変でしたが、そのうち舞台に引き込まれるようになりました。『真夏の夜の夢』では一番良く描けているキャラであるヘレナ(この劇ではそぼろという名前)をフィーチャーして最後の最後までヘレナ(とヘレナの幻想)を主人公扱いする脚色で、ヒポリタと公爵は出てきません。
役者はほとんどが女性で、たぶん平均年齢四十いくつだと思います。若者四人も妖精もみんなおばさんたちがやるのでシェイクスピアの時代とはまるっきり逆(シェイクスピアの時代は少年が女役をします)なのですが、みんな生き生きしていて若々しい。とくにメフィストの役なんかは軽妙だったと思います。客席と舞台が近いともちろん年が隠せないところがあるわけですが、全然そんなのは気になりません。
かなり日本の時代劇風にアレンジされた内容なので、あまり卒論の参考とかにはならなかった気がしますが、それでも役者陣のコメディ演技はすごくおかしかったし、とくにボトム(この芝居では出入り商人ということになっています)がロバならぬタコになって出てくるところは爆笑でした…こういうのはかなりいいアレンジだと思います。というのもボトムが変身してしまうロバは英語でassなのですが、これは「バカ」「ケツ」という意味もあります。日本だと「ロバ」じゃああんまり他の意味が出ませんが、「タコ」だとののしり言葉になるし、またまた猥褻なイメージも少しあるので英語の「ロバ」に近いと思います。
小さい劇場で芝居を見るのに慣れていないのでちょっととまどったところもありましたが、全体的にはすごく笑えたし臨場感があって面白かったです。
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