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−サッカーの戯言帖−
thoughtsを書いていると、話題がサッカーの日はどうしても長々と書いてしまう、
というので、こっちに移しました。これで好きなだけ言いたい放題に書ける。
基本的に飲み屋でサッカー見ながらあーだこーだ言ってるのと同じ感覚ですので、
私見にいちいちケチをつけないよーに。あくまでも私見ですからね。
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6.27.fri.2003 サッカーは誰がために!?
8月5日に、「FC東京vsレアル・マドリード」というスペシャルマッチが
東京のホームスタジアムである味の素スタジアム(味スタ)で開催される。
FCファンの自分としては、ベッカムよりもロベカルとマッチアップする石川を見たい(本心です)と思い、
チケットを調べてみたら、何と! 最も安いゴール裏のチケットが4500円というので
興ざめしてしまった。考えてみたら、ベッカムは確実に来日する(その為に獲得したのだし)だろうが、
その他の主力選手はどこまでこの極東の国までやってくるか判らないし、
そもそも、フィーゴやらラウルやたグティやら、夏までかのクラブに在籍しているかどうかだって
極めて怪しいもんだ。きっと買わずに後悔することはないだろう。
元々、ベッカムという芸能人には、毛の先程も興味がない。
しかし、サッカー選手としての彼は、本当に素晴らしい。
サイドのプレーヤーの主な仕事は、クロスを上げることである。
普通、ゴール前の選手のポジションに対して、「点」で正確にクロスを上げることが出来れば、
そのクロッサー(サイドの選手)は優秀である、と評価される。
ところが、ベッカムのクロスは更にその上を行く。彼は、ボールを受ける選手の右足なのか、左足なのか、頭なのか、
胸なのかまでピンポイントに狙うことが出来、更にそれをどういう回転のボールで出すかまで判断している。まさに神業だ。
が、彼が来シーズンプレーするチームは、そういう彼の技術に惚れこんで彼を取ったのではない。
もちろん、それもあるだろうが、それよりも断然大きいのは、彼の人気であり、チームのフロントもそれを公言している。
「彼を取ったのはチームの『アジア戦略』の一環だ」と。大体そうでなければ、フィーゴという昨年のバロンドール(欧州最優秀プレーヤー)
を受賞した右サイドを擁するこのチームが新たに右サイドを獲得する意味が解らない。
世界一過密な日程をこなすチームがターンオーバー制を確立するために取ったというのならまだ納得できるが、
新たにやってくる監督は彼等を同じピッチで使うことを考えているようだし、そもそもどちらもカップ戦だけの出場で
満足できる選手でないことは明らかだ。
大体、『アジア戦略』って何だ?
レアルが世界的な選手を一人増やして、それで日本を始めアジアの国々で試合をたくさん組んで年に何度も遠征してくれるのなら
まだ解る。だが、当然そうではなく、彼の移籍は彼のプレーを見る機会を増やすことを狙ったのではなく
(彼のプレーならマンUでも見れた)、単にアジアでレアルのチームグッズやユニフォームを売るためである。
言っておくが、ベッカムが移籍したからといってこれ以上レアルの観客動員は増えない。
何故なら、彼がいなかった昨シーズンもホームのサンティアゴ・ベルナベウは毎試合満員だったからだ。
むしろ、当地スペインのファンは減るかもしれない。現にチーム内では不協和音が出始めているし、
生え抜きで移籍する選手も少なくないだろう。チームが壊れてしまう危険も、当然存在するし、
その危険性は年々大きくなってきているように見える。去年だって、監督はあれだけ悩んで、
最終的にはグティをボランチで使うという起死回生の一手をようやく思いついたのだから。
しかもその崩壊の影が、選手の故障やチームの財政状況などからではなく、単にビジネスのためというのだから、
本当に選手やマドリスタ(レアルのサポーター)達がいたたまれなく感じられてならない。
それはそうと、今朝のニュースは本当に衝撃だった。
日本は既に敗退したコンフェデのピッチの上で、試合中に選手が死去してしまった。
決勝進出を果たしたカメルーンチームのキャプテンだった、フォエ。
vsコロンビア、後半27分の出来事だった。まだ死因は確定していないらしいが、
どうやら心臓発作による心臓麻痺、ということらしい。彼がどういう体調でプレーをしていたのか、
全くわからないけれど、個人的にはこの常軌を逸した超過密日程の大会が一因となっているように思えてならない。
あんなに暑い場所で(フランスは連日30度を超えているようだ)、
中1日でこんなにも(決勝まで進んだ場合は5試合)サッカーの試合をこなさなければならないなんて、文字通り拷問である。
そうでなくとも、この時期は日程的にも世界一過酷な欧州のリーグが終了して、
選手は契約更改やら移籍やら、そしてバカンスやらの時期なのだ。そんな時期にこんな超過密な日程の大会を組んで、
その疲労は当然来シーズンに影響を及ぼすだろうし、怪我などをすればそれこそ最悪である。
W杯の準優勝国であるドイツが大会を辞退したのも、ブラジルの主力選手がこぞって出場しなかったのも、
そういった事情によるモノだ。そういう意味では、まだシーズン半ばの選手が大半である日本が、
決勝まで駒を進めなかったのはひょっとしたらラッキーだったのかもしれない。中村の足首も、もしかしたらとんでもないことになっていたかもしれなかったし。
サッカーは、それがスポーツとしてのモノでも、ビジネスとしてでも良いのだが、一体誰のためにあるのだろうか?
それはサポーターのためだと言うとして、では、レアルはマドリスタの夢を叶えているだろうか?
ではもっと現実的に、それはクラブの成功のためだと言うとして、では、それを実現するのは一体誰だろうか?
今日、サッカーは確かにビッグビジネスだが、そこで取引される選手は消耗品である。
しかし、大量生産、大量消費されるような工業製品ではなく、失ったら買い直すことの容易に出来ない、
そして一つ完成させるのに極めて長い時間を要する一点モノである。
今、サッカー界は、10年以上かかって育て上げてきた選手を4年で使い切ってしまうと言う、まるで石油の採掘をしているような状況だ。
20世紀最高のクラブの称号を手にしたレアル・マドリードにも、またその栄冠を彼等に与えたFIFAにも、
あかたも選手を一つの工業製品と見ているかのようなその姿勢には非常な嫌悪感と怒りを覚える。
老人になった時、自分はどんなサッカーを観ているのだろうか?
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